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携帯型ゲームPC「GPD WIN 5」を実機でチェック。従来製品から使い勝手が大きく変わりそう[TGS2025]
本稿では,GPD WIN 5の実機を写真を中心に紹介する。
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GPD WIN 5は,2025年8月にShenzhen GPD Technology(以下,GPD)が発表した携帯型ゲームPCで,クラウドファンディングサイト「Indiegogo」にて,キャンペーンを実施している。同サイトでの通常価格と早期割引価格は,以下のとおり。
- CPU:Ryzen AI Max+ 385,メインメモリ容量32GB,内蔵ストレージ容量:1TB,通常価格:1598ドル(約23万9300円),早期割引価格:1448ドル(約21万6900円)
- CPU:Ryzen AI Max+ 395,メインメモリ容量32GB,内蔵ストレージ容量:2TB,通常価格:1849ドル(約27万7000円),早期割引価格:1650ドル(約24万7100円)
- CPU:Ryzen AI Max+ 395,メインメモリ容量64GB,内蔵ストレージ容量:4TB,通常価格:2267ドル(約33万9500円),早期割引価格:2119ドル(約31万7400円)
- 外付けバッテリー:通常価格:103ドル(約1万5400円),早期割引価格:93ドル(約1万4000円)
- 専用ドッキングステーション:通常価格:103ドル(約1万5400円),早期割引価格:93ドル(約1万4000円)
GPD WIN 5の実機を見ると,前世代製品の「GPD WIN 4」と比べて,筐体がかなり大きくなったと感じる。ディスプレイサイズが,GPD WIN 4の6インチから,GPD WIN 5では7インチサイズに変更となった分,とくに横方向に長くなった印象だ。
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公称本体サイズで比べると,GPD WIN 4が,220(W)
筐体サイズの変更は,ゲームパッドにも大きな影響を与えている。GPD WINシリーズに限らず,GPD製品に搭載するゲームパッドは,アナログスティックやボタンが小さめで,手が大きな人だと操作しにくい面もあったのだが,GPD WIN 5では,アナログスティックやボタンが大きくなるなど,かなり操作しやすく変わっており,これはプラスに評価できる点と言えよう。
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GPD WINシリーズの象徴とも言える物理キーボードがなくなった影響は,少なからずある。これまでGPD WINシリーズのキーボードで,長い文章を打つことはなかった。ただ,そもそもWindowsのソフトウェアキーボードが使いにくいので,IDやパスワードを入力するくらいならいいかもしれないが,ちょっとした文章を打つのは大変そうだ。
筐体が大きくなった一方で,公称本体重量は,GPD WIN 4の約598gから,GPD WIN 5では,約590gとほとんど変わらない。これは,バッテリーを外付けに変更した効果だろう。ACアダプタや外付けバッテリーとケーブルで有線接続して,使う分には快適だ。
GPD WIN 5における大きな特徴である外付けバッテリーは,ぎりぎり手のひらに収まるサイズで,容量は80Whとなっている。
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前述したように,専用ケーブルでGPD WIN 5と接続できるほか,GPD WIN 5本体の背面に直接取り付けて使うことも可能だ。ただ,外付けバッテリーの公称本体重量は約350gもあり,GPD WIN 5と組み合わせると約940gで,一般的な薄型ノートPCと変わらない重さにになってしまう。
実際に持ってみても,やはりずっしりと重く。長時間使うのは難しそうだ。基本的には,バッテリーを机に置いたり,バッグに入れたりと,モバイルバッテリーのようにケーブルで接続して使うほうが良いと感じた。
また,注意したいのは,PCの動作中にうっかりケーブルを抜かないようにすることだ。バッテリーを内蔵する通常の携帯型ゲームPCやAndroidゲーム機では,ACアダプタと接続するケーブルを取り外してもしばらく動作するが,GPD WIN 5では,即座にPCの電源が落ちてしまう。デスクトップPCのような感覚で使うことが求められるかもしれない。
GPD WIN 5は,搭載CPUにAMDのノートPC向けAPU「Ryzen AI Max+ 395」,または「Ryzen AI Max+ 385」を採用する。今回は性能を検証するほどの余裕はなかったが,GPDが公開している性能検証結果では,多くの大作ゲームにおいて画質設定を「Medium」,または「High」に設定した状態でも60fps以上でプレイできるという。
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ただ,GPD WIN 5では,CPUのTDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)が標準設定時で45Wと,かなり高め。冷却機構は,2基の空冷ファンとヒートパイプを組み合わせたもので,それだけCPUが発熱すると思われる。ゲームプレイ時のGPD WIN 5は,排気孔から常に少し熱めの風がでており,この点も気になるところだ。
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GPD製品を取り扱う天空によると,2025年秋の国内発売を予定しているそうだ。これまでのGPD WINシリーズから,がらっと変わった新製品であり,じっくりと使い勝手を試してみたいところだ。
GPD WIN 5製品情報ページ
4Gamerの東京ゲームショウ2025特設ページ
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GPD
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