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ゲーマー向け新型有機ELディスプレイやRTX 5080搭載小型PC,初音ミクコラボPCパーツなどASUSが今後発売予定の製品を披露
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ASUSのゲーマー向けディスプレイは,エンスージアスト向けの最上位モデルである「ROG Swift」と,競技ゲーマーやストリーマーに向けた「ROG Strix」,カジュアルゲーマー向けの「TUF Gaming」という3つのカテゴリーで製品を展開している。
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最大610Hz表示に対応するROG Strix XG248QSG Ace
ROG Strix XG248QSG Aceは,ROG Strixに属しており,とくにeスポーツに特化した製品シリーズである「ROG Ace eスポーツコレクション」初のディスプレイだ。東京ゲームショウ2025のASUSブースでも展示されており,多くの人が足を止めてチェックしていた。
世界最速610Hzを体感せよ。ASUSのeスポーツプロ向けSuper TN液晶ディスプレイ「ROG Strix XG248QSG Ace」がTGS2025に見参[TGS2025]
![世界最速610Hzを体感せよ。ASUSのeスポーツプロ向けSuper TN液晶ディスプレイ「ROG Strix XG248QSG Ace」がTGS2025に見参[TGS2025]](/games/047/G004755/20250925099/TN/001.jpg)
2025年9月25日,ASUSは,世界初という垂直最大リフレッシュレート610Hzを誇るeスポーツ向け液晶ディスプレイ「ROG Strix XG248QSG Ace」を,東京ゲームショウ2025にて披露した。超高速表示が可能で,TN方式としては画質も良好な「Super TN」液晶を採用した製品だ。
ROG Strix XG248QSG Aceは,ASUSが「Super TN」と呼ぶTN型液晶パネルを採用することで,垂直最大リフレッシュレート610Hz(オーバークロック時)という超高速駆動を実現しているのが見どころとなっている。画面サイズは24.1インチサイズで,解像度は1920×1080ドット(以下,フルHD)だ。
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最近のeスポーツ大会では,垂直最大リフレッシュレート360Hzや480Hzといったディスプレイを使用しているケースが多い。現状でもかなり高速な画面表示が可能だが,イベントに登場したプロゲーマーのNICO氏によると,「610Hz表示を体験すると,360Hz表示に戻れなくなる」と,体感でも分かるほどの差があるという。
ROG Strix XG248QSG Aceは,610Hz表示に合わせて,中間調(Gray to Gray)応答速度は最小0.1ms,入力遅延も0.8msと非常に速く調整されている。加えて,ASUS独自の残像感低減技術「ELMB(Extreme Low Motion Blur) 2」も搭載しており,映像の残像感を抑えているのもポイントだ。
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ELMBは,画面表示をリフレッシュする合間にディスプレイのLEDバックライトをオフにする,つまり黒画面を挿入することで画面表示の残像感を低減する技術である。ただ,黒画面を挿入するという手法から,画面が暗くなるという課題があった。ELMB 2では,LEDバックライトを増やすことで,輝度を従来の3倍に高めたという
また,ROG Strix XG248QSG Aceは,TN型液晶パネルを採用した製品としては,色域が広いのも見どころだ。ASUSによると,デジタルシネマ向けの色域規格である「DCI-P3」のカバー率が90%に達するという。TN型液晶パネルを採用するeスポーツ向けディスプレイには,くすんだ色合いの画面表示というものもあるが,ROG Strix XG248QSG Aceは,悪くない発色だった。
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デュアルモード対応有機ELディスプレイに
2つの新製品が加わる
今後登場予定の製品として紹介されたのが,「ROG Strix OLED XG32UCWG」と「ROG Strix OLED XG32UCWMG」という2つの有機ELディスプレイだ。どちらも,31.5インチサイズで,解像度3840×2160ドット(以下,4K)の有機ELパネルを採用しており,4KとフルHDで表示可能な垂直最大リフレッシュレートを切り替えられるデュアルモードに対応するのが特徴だ。
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2つの製品における大きな違いは,垂直最大リフレッシュレートで,ROG Strix OLED XG32UCWGは,4K表示時に165Hz,フルHD表示時に330Hzの画面表示が可能だ。一方のROG Strix OLED XG32UCWMGは,それぞれ240Hzと480Hzとなっている。
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ROG Strix OLED XG32UCWGとROG Strix OLED XG32UCWMGは,白色有機EL画素にカラーフィルターを組み合わせた白色有機ELパネルを採用している。ただ,既存の白色有機ELパネルを採用したディスプレイは,光沢パネルや半光沢パネルが主流で,画面に人や物,照明が映り込みやすいという問題があった。そこでASUSは,新たに開発したTrueBlack Glossyフィルムにより,従来製品と比べて,周囲の反射を38%低減したという。実際にディスプレイの前に座っても,体のシルエットや顔の映り込みはかなり少なく感じた。
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光の反射を抑えられることから,明るめの室内でもしっかりとした黒色が表示できるのもポイントで,イベントに参加した配信者の柏木べるくら氏は,引き締まった黒色表示と没入感の高さを評価していた。
有機ELディスプレイというと,画面の焼き付きを気にする人も多い。ASUS製の有機ELディスプレイでは,映像を表示するピクセル位置を定期的にずらす「Screen move」や,輝度の自動調整,近接センサーを用いて,離席時に自動的に画面を消灯する機能といった焼き付き防止機能を備えている。3年間の保証には焼き付きへの対応も含まれているので,焼き付きが不安な人も安心だろう。
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GeForce RTX 5080のを搭載可能な小型PCも国内発売
また,ASUSは,同社のゲーマー向け製品ブランド「Republic of Gamers」(ROG)から発売予定の製品として,小型PC「ROG NUC(2025)」と,「初音ミク」コラボモデルのPCパーツも合わせて披露した。
ROG NUC(2025)は,容量3ℓという小型筐体に,Intel製ノートPC向けCPU「Core Ultra 200HX」と,NVIDIAのノートPC向けGPU「GeForce RTX 50 Laptop GPU」を搭載するのが見どころだ。
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最上位モデルの場合,24コア24スレッド仕様の「Core Ultra 9 275HX」と,GPUには「GeForce RTX 5080 Laptop GPU」を採用しており,ハイエンド市場向けといっても遜色ないスペックとなっている。
冷却には,3基の空冷ファンに加えて,従来製品と比べて,大型のベイパーチャンバーを組み合わせた「QuietFlow冷却システム」を内蔵することで,CPUのTDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)を最大135Wまで引き上げられるという。
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筐体のパネルは,手回し式のねじで固定されており,ドライバーなどの工具なしで取り外せる。筐体内部のメンテナンスだけでなく,メモリモジュールやSSDの交換も容易に行えそうだ。
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初音ミクとROGのコラボPCパーツは,2025年7月の発表(関連記事)以降,大きな注目を集めている。
2025年6月に国内発売となった「TUF Gaming」とのコラボ製品(関連記事)は,マウスとキーボード,ヘッドセットといった周辺機器だった。これに対して,ROGのコラボ製品群は,PCケースやマザーボード,グラフィックスカード,簡易液冷クーラー,ディスプレイ,電源ユニット,SSDケース,Tシャツと多岐にわたるラインナップとなっている。
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いずれも,初音ミクのイメージカラーであるブルーグリーンとピンクを大胆に採用したデザインであるほか,グラフィックスカードを支えるサポートステイに「ネギ」を採用するなど,ファンならクスッとしてしまう工夫が盛り込まれているのもポイントだ。
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ASUS台湾本社のデザインチームに初音ミクの大ファンがいるそうで,デザインに力が入っているという。
ASUSによると,10月17日に日本市場における発売日と価格を発表するとのことだ。
ASUS公式Webサイト
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- 編集部:千葉大輔

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