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感情表現の巧みな演出が光るホラー系スローライフ「Neverway」を紹介。作品へのこだわりを聞く開発者インタビューも[BitSummit]
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印刷2025/07/19 22:54

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感情表現の巧みな演出が光るホラー系スローライフ「Neverway」を紹介。作品へのこだわりを聞く開発者インタビューも[BitSummit]

 The Triple-i Initiativeで発表され,“ホラー系スローライフRPG”として話題になった新作「Neverway」が,インディーゲームイベント「BitSummit the 13th」で出展されていた。ゲームのプロローグ部分を遊べる体験版が用意されていたので,その内容を紹介する。

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 また,ブースにはColdbloodのイザドラ・ソフィア氏ペドロ・メディロス氏が参加しており,開発の裏話を聞くことができた。記事の後半ではインタビューを掲載しているので,本作の情報が気になっていた人はぜひチェックしてほしい。


「Neverway」公式サイト

Coldblood
公式X(旧Twitter)アカウント


スローライフが始まるまでの物語
心情を表現する豊富な演出に注目


 物語の主役となるのは,企業務めで精神的に追い詰められつつある女性「フィオナ」だ。ストレスから外部とのコミュニケーションができなかった彼女は,友人や恋人との交流を絶ち,会社も無断欠勤してしまっていた。

好物や趣向を入力する場面もあり,それらの要素はゲーム内にしっかり反映される
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 そんなある日,彼女がメーラーを確認すると,そこには「解雇通知」が届いていた。5日以内に私物を回収しなければ処分されてしまうという。気は向かないが,どうにか己を奮い立たせ,落ち着いて食事と睡眠を済ませたら,重い腰を上げよう。

ステータス欄には「あのビルに入ることを想像するだけでイヤすぎる」と書かれてしまっている。その足取りはどうしても重たくなってしまう
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 本作はこうしたプロローグ的な部分をプレイヤーに体験させることで,上手に世界を表現している。アニメーションの間の取り方や,都会らしい各種環境音の強調具合など,多くの要素を組み合わせた心情の表現により,会社までの道のりを歩くだけで,フィオナの精神状態がしっかりと伝わってきた。

会社までの道のりは,フィオナの心情を表現するかのように陰鬱としている。道の端にはゴミが積まれ,心地よい場所とは言い難い
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回答を選択する場面では「その答えが嘘か否か」が明確に示されている。選んだ際にはフィオナの内部に変化が生じたかのようなエフェクトが出現するが,実際にどんな効果をもたらすのかは分からなかった
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 なんとか荷物の回収を終えて帰りの電車に乗ると,突如として異変が生じる。時間の止まったかのように車内が静まりかえったかと思うと,空間の一部が異形に侵食されていたのだ。フィオナは近くの鉄パイプで対抗するが,敗北してしまう。

 次の瞬間,フィオナは駅に止まった電車の中に倒れていた。あの世界は単なる悪夢だったのか,それともなにか重大な何かを示唆しているのか。それは,この時点では分からない。

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 フィオナが帰宅すると,誰か(おそらく男性)が家の前で待っていた。メーラーにも彼女を心配する言葉を送っていたので,おそらくパートナーだろう。そして,フィオナの様子を見た彼は別れを切り出してきた。

 精神的に追い詰められ,仕事をなくし,頼る相手すらも失ってしまったフィオナは呆然とする。そんな彼女の目に,ここから遠く離れた島がプリントされた広告が映る。それを機に彼女は,都会から出て新たな生活を始めることを決意するのだった。

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 なんとも重苦しいプロローグだが,本作が“普通のスローライフシム”とは大きく異なる作品であることはハッキリと感じられた。ここからフィオナがどんな生活を送るのか,製品版を楽しみにしたい。

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「Neverway」開発者インタビュー


Coldblood共同設立者にして共同ディレクターのイザドラ・ソフィア氏(写真中央)と,ペドロ・メディロス氏(写真左)
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4Gamer:
 発表から大きな注目を集めている本作ですが,日本からの反響はいかがでしたか。

イザドラ・ソフィア氏(以下,イザドラ氏):
 日本のファンの皆さんからは,非常に良いフィードバックをいただいています。公開範囲でのローカライズも評判が良かったようで,とても嬉しく感じています。

4Gamer:
 デモ版の範囲だけでも,キャラクターの感情を表現する演出が豊富かつクオリティが高く驚きました。こういった要素を作るにあたり,意識した点を教えてください。

イザドラ氏:
 感情の演出は,コントラストを大事にしています。暗い道を通ったら,光が差す場所はより綺麗に見えます。いろいろな感じ方をする場面を取り入れて,多面的にキャラクターの心情や,作品の世界観を楽しめるように作っています。

4Gamer:
 とても繊細な作品ですので,翻訳に気を使う部分も多いかと思います。日本語へのローカライズはどのように進めているのですか。

ペドロ・メディロス氏(以下,ペドロ氏):
 日本語訳はハチノヨンさんに依頼しました。背景にある情報を作品の雰囲気に合わせて翻訳したり,ゲーム内での表示を意識して調整を行ったりと,密なやり取りを重ねています。単にテキストを日本語化するのではなく,世界を日本語にするために翻訳を進めてもらっています。

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4Gamer:
 同ジャンルの作品には,時間のやり繰りをゲーム性として取り入れていることが多いですよね。本作では時間を進めるタイミングが自由になるようですが,こうしたシステムを取り入れた理由を教えてください。

ペドロ氏:
 開発の初期段階では,リアルタイムに時間が経過していく形式にしていました。ただ,そうするとプレイヤーは保守的になるんです。時間をムダにしたくないですから,なかなか冒険的な選択を取りづらかったんです。
 そのため,より積極的に試行錯誤できる環境を整えるため,Neverwayでは思いきってリアルタイム要素自体をやめて,ターンベースに近い仕組みにしました。その点では「ペルソナ」や「プリンセスメーカー」などのタイトルが参考になりました。

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4Gamer:
 生活系のゲームにもいろいろありますが,特に参考にした作品などはありますか。

ペドロ氏:
 もちろん,「牧場物語」や「Stardew Valley」からは大きな影響を受けていますが,それだけではありません。「MOTHER3」のテイストを反映している部分もありますし,ホラーゲームとしては「Fear & Hunger」も参考にしています。アクション部分は「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」の影響もあります。いろいろな作品から刺激を受けて,それをNeverwayに反映しています。

イザドラ氏:
 Neverwayで重視しているのは,物語の体験です。生活や戦闘といった要素は,それらを経て世界に入り込み,物語をリアルに実感するためのものだと思ってください。インタラクティブに物語を感じられることが一番大事なので,特定の仕組みに依存しているわけではありません。

4Gamer:
 最後に,本作の発売を待つ日本のファンに向けてコメントをお願いします。

ペドロ氏:
 期待してくれて,ありがとうございます。私達は日本のゲームから多くのインスピレーションを受けてきました。そうした名作と同じく皆さんがNeverwayを楽しめるように,精一杯頑張りたいと思います。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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「BitSummit the 13th」公式サイト

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